J.M.WESTON総研

J.M.WESTONを中心に日々の靴をアップします

【靴紹介】J.M.WESTON 376 フルブローグ ドレッシーで端正な靴

J.M.WESTON 376 フルブローグのブラックです。
376はすでに廃盤ですが、ドレッシーな雰囲気があり最高のフルブローグです。



J.M.WESTON376の概要

ブランド J.M.WESTON(ジェイエムウエストン)
モデル 376 フルブローグ
ブラック
ラスト 11
アッパー ボックスカーフ
ソール レザーソール
サイズ 7.5D
定価 ¥158,760円(ヒストリカルモデルオーダー価格)
購入場所 楽天

廃盤の376

J.M.WESTONのフルブローグシリーズは現行ではトリプルソールで外羽の590しかありません。
が、590はかなり重厚感があるカジュアルなラインです。

一方376は内羽のセミスクエアトゥであり、ドレッシーな要素が強く、スーツにも合います。

廃盤モデルもヒストリカルモデルのオーダーなどで入手可能なようなのですが、販売時の価格より数十パーセント上乗せされるようなのでかなりの高額になります。

J.M.WESTON376のサイズ感はやや小さめ⇒ゴルフよりハーフサイズアップ

すでにWESTONで所有しているゴルフはサイズが7Cなので、ハーフサイズアップでウィズもCからDにあげたサイズです。

最初はWESTONのほかの靴も同じ7Cでいいんだと思い込んでいましたが、
376のラストであるラスト11は事前にネットで調べると、かなり小さいラストであるようです。

その為、事前に実店舗でラスト11を試着してみました。

新宿伊勢丹のWESTONにて、現行で販売されているラスト11の300(ストレートチップモデル)を試着させてもらいます。
足を計測した後店員さんが持ってきてくれたのは7.5Dと8Cのモデルでした。
やはりラスト11はゴルフに比べかなり小さいモデルのようです。

購入したのはほぼ新品の中古品

楽天での表記は中古品でしたが、おそらく試着程度のほぼ新品です。
実際にソールもほとんど汚れはありませんでした。

ただし、アッパーにはわずかに履き皺が入っており、かつ革も結構乾燥していました。


購入後、履き下ろす前のプレケア

そんな訳で、掃く前に入念にプレケアを行います。
デリケートクリームを外と内側に入念に塗りこみ、それを3日ほど繰り返しました。
その後シュプリームデラックスを塗りこみ、革がやわらかくなるのを確認してから履きおろしました。

トゥの形はドレッシーなセミスクエアトゥ

ラスト11はややセミスクエア気味になっています。

私は英国靴から革靴沼にはまった口なので、トゥはラウンドトゥ一辺倒でしたが、376のセミスクエアトゥもすごく魅力的に見えます。
コバの張り出し具合やホールジョイント部分のボリューム感、かかとにかけての曲線、すべてひっくるめて美しい仕上がりで、
手に持って眺めているときはもちろん、履いているときの上からの眺め、ガラスに映った側面からのシルエットなど、どれをとっても最高にかっこいいです。


376の履き心地はとにかく固い

最初に履いた感想は「木か?」と思うほどに硬かったです。かつ予想通りの万力締めです。やはりウエストン、期待を裏切らないパンパン具合です。
また駅までの徒歩6分ほどのみちすがらですでに靴ズレ発症してます。一日乗り切れるのか不安で会社を午前休しようか悩みました。

その後なんとか会社についたものの、履いているのが苦痛で何度も靴を脱ぎます。こういうときのために靴べらをカバンに常備しておいて本当によかったと思いました。

午後になると万力締めはある程度楽になります。このあたりはゴルフより少しましだったかもしれません。
ただ靴ズレは収まることを知らないので、トイレに行くにも一苦労です。歩くのが遅すぎて不審者扱いうけるレベルです。

それでも将来の履き心地に期待せざるを得ない

それでもやはりウエストンは一味も二味も違います。
万力締めと靴ズレで仕事が一向にはかどらない一方、時折感じるウエストン独特なフィット感。革がなじんでくれば、間違いなく抜群の履き心地になるであろうことが容易に想像できます。
このあたりが他のブランドと違うところです。履くほどにかかとが抜けたり、変なところに余裕が生まれたりすることがありません。
この期待感を痛みと同時に感じられるからこそ、みんな万力締めの暗黒時代を乗り切れるのだと思います。

376の革質は極上の気細かさ。ただし、、

革質はウエストンなので言わずもがなな極上です。
ただおそらく購入前にだいぶ長期間眠らせていたのか、前述のとおり結構乾燥していました。
その為少し大味な皺が入ってしまいましたが、フルブローグはデザイン上どうしてもアッパーの側面にシワが入りやすく、しょうがない面もあります。

このシワが入ってこそのフルブローグシューズの貫禄も出ると思っていますので、これはこれでとてもうっとり眺められるものです。

もちろんサイドやつま先の質感は最高です。どのように経年変化していくか楽しみです。