J.M.WESTON総研

J.M.WESTONを中心に日々の靴をアップします

ロイドフットウエア Mシリーズ セミブローグ(LLOYD FOOTWEAR)

ロイドフットウエアのセミブローグです。
THE 英国靴という趣で、大事な打ち合わせなどの時に履いていく靴です。

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概要

ブランド ロイドフットウエア(LLOYD FOOTWEAR)
モデル Mシリーズハイライン セミブローグ
ブラック
アッパー カーフ
ソール レザーソール(ヒドゥンチャネル)
サイズ 7.5E
定価 ¥56,160(税込)
購入日 2017年8月24日
購入場所 楽天市場 ETONHOUSE

ロイドフットウエアについて

革靴にはまる人はまず「イギリス派」か「イタリア派」に別れると思います。
私はイギリス派でした。
イギリスを代表するシューメーカーとしてはエドワードグリーンやクロケットジョーンズなどたくさんありますが、調べれば調べるほど高い。革靴は関税が特に高いため、輸入している時点で相当高いです。

そこで発見したのがロイドフットウエアというブランド。
何度か名前は見たことがありましたが、どのようなブランドかは知りませんでした。

知っていたこととしては

  • 売っている靴に合わない足の人には商品を売らない
  • こちらから話しかけないと、店員さんは話しかけてこない

などなど、靴に対してかなり硬派なお店ということです。
オンラインショップはおろか、自社HPすらありません。とにかく人の口コミしか情報がありません。

リアル店舗も銀座の1店舗のみ。以前は青山にもお店があったそうですが、閉店してしまったようです。

ただこちらのロイドフットウエアは、自社で作成した木型をイギリスのシューメーカーに持ち込み、製造依頼しているそうです。
なので、ブランド名はロイドフットウエアですが、実際に作っているのは名だたる英国紳士靴メーカーです。

展開している商品ラインは主に3種類あり、「Vシリーズ」「Mシリーズ」「マスターロイド」です。

Vシリーズ

Vシリーズの製造は「バーカー」が行っています。
一番安価なラインとなり、ソールはダイナイトです。

Mシリーズ

Mシリーズの製造は「チーニー」が行っています。
Mシリーズの中にも実は2ラインあり、Mシリーズのハイラインはソールがヒドゥンチャネル(縫い糸が見えない)仕様となっています。

マスターロイド

ロイドの最上級、マスターロイドの製造は「クロケットジョーンズ」です。以前はエドワードグリーンが行っていたようです。恐怖。
「マスター」の名にふさわしい、最高級のラインです。

購入の経緯

そんな英国靴は欲しいがお金はない私にとって、ロイドフットウエアは絶好のブランドです。
ちょっとの勇気を振り絞って銀座のロイドフットウエアを訪問しました。

ドアを開けると、本物の英国紳士と見紛うほどのシュッとした店員さん。
こちらから話しかけないうちは話しかけられないので安心です。積極的に新作情報とか最後の一点だとかの情報押し売りしてくる店員さんは苦手です。

舐めるように店内のキレイに磨かれた靴を観察した上で、狙いを2つに絞ります。

一つはVシリーズのセミブローグ、もう一つはMシリーズハイラインのセミブローグです。

なぜか分かりませんがセミブローグに絞られました。心がセミブローグの周期だったんだと思います。
ちなみにマスターロイドは神々しすぎて(高すぎて)選択肢に入りませんでした。

まずはVシリーズを試着。甲周りは適度にタイトなものの、かかとが結構抜けます。
サイズをいくつか試しましたが、なんとなくしっくりこず。

続いてMシリーズ。こちらはかなりいい感じです。かかとの抜けもありません。

ただ、小指あたりが結構当たります。
小指の当たりは私の靴選びの鬼門です。だいたい当たります。常に魚の目をこさえています。

店員さんのリアクションも少々微妙。はっきりとは仰りませんでしたが、あまりフィットはしていないのかもしれません。

そんな空気を感じ、ひとまず退散。

他のブランドの靴も探したりしましたが、なぜがお店でみたあのピッカピカのMシリーズのセミブローグが頭から離れません。
こうなってしまうとダメです。買うしかありません。地縛霊になる可能性があります。

そう思っていると、驚愕の事実が発覚します。

楽天ポイント残高5万円。

理外の楽天経済圏。圧倒的埋蔵金です。

実はロイドフットウエアはオンラインストアは持っていないものの、金沢にあるETONHOUSEさんというお店に商品を卸しているようで、ETONHOUSEさんが楽天にて商品販売しています。

これは買わない手はない嘘ではないということで、気がついたらポチってました。

革質

革質は一般的な国産カーフなどよりはきめ細かく、もっちり感があります。
また、何度か磨くうちに、しっとり濡れたようなツヤが出てきます。
ただ英国靴らしく、最初は相当硬いです。私はたまたま靴擦れはありませんでしたが、最初は苦労される方が多いかもしれません。

革質の左右差

これは個体差なんだと思いますが、私の所有するものは左右で革質の差が激しいです。

こちらをみていただくとわかる通り、左足は非常にきめ細かく繊細なシワであるのに対し、右足はかなりワイルドなシワが入っています。

だんだんとこうなったわけではなく、履き始めからこんな感じだったと思います。
なかなかこの差を受け入れられず、あれやこれや試してみたものの、ダメでした。

まぁこれも個性、というコメントを随所で見ますが、それでも両足綺麗で繊細なシワが入ってほしいよ、、

パラブーツ シャンボード カフェ(Paraboot CHAMBORD CAFE)

パラブーツのシャンボードです。
雨にも強く、履いているだけでビームスに入るのが怖くなくなるおしゃれシューズの代表格です。 

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概要

ブランド Paraboot(パラブーツ)
モデル CHAMBORD(シャンボード)
カフェ
アッパー リスレザー
ソール パラテックスソール
サイズ 7
定価 ¥72,000(税抜)
購入日 2017年11月2日
購入場所 フリマアプリラクマ

購入の経緯

とにかく雨用の靴が欲しく、昼夜問わず検索しまくっていたところ知ったのがこのシャンボード。
みるといかにもおしゃれな人たちがオンオフ問わず履いているようです。

私にとってオンオフ使えるというのは大事です。
高い買い物するのであれば、会社にしか履いていけない、というのはやや購入のハードルとなります。
一方で、休日でも履けるとあらば、購入のハードルも下がり、自分を納得させるいい口実になります。

シャンボードの販売チャネルは全国の百貨店からセレクトショップまで取り扱いはあるようですが、まずは銀座SIXに入っている直営店です。
品揃えやサイズ在庫的な問題で直営店に行くということもありますが、セレクトショップなどはその靴のことをよく知らないで接客される可能性があり、
あと店員さんがイケイケなので無理です。

銀座SIXはパラブーツの旗艦店の他、ワールドフットウエアギャラリー(WFG)のお店が最近オープンしたようです。
ハイソサイエティーな人たちがたくさんいますが、靴好きにはたまらへん一帯です。

さて、旗艦店ではセレクトショップにはいないタイプの紳士な方が対応してくれました。
さすがの商品知識も豊富で、非常に勉強になります。
ただこの日はまだ買う決心が固まっていなかったため、一旦保留して帰宅。

その後、何気なくフリマアプリサーフィンをしていたところ、シャンボードのマイサイズ、かつ新品、かつ定価よりかなり割安な出品があったため、意識を取り戻した時には購入していました。こういうこともあるんだな〜出品している人はどういう経緯で出品しているのかはいつも疑問です。

シャンボードのサイズ感

シャンボードのサイズ感は非常に難しいです。端的に言うと、捨て寸がなくて甲が高いからです。
試着の時も、まずは他の靴と同様7.5から試着します。
ただ、これは足を入れた瞬間大きいとわかります。長さも幅もかなりのゆとり世代です。
続いて7。これは長さはちょうどいい感じがします。ただ甲周りは結構ゆとりがあります。
一方これ以上サイズを落とすと長さが足りなくなり、つま先が当たる可能性があります。甲周りのゆとりは一旦無視して7を購入しました。

そもそもシャンボードは「捨て寸0」設計のため、つま先は常に少し当たっている感覚があります。
一般的にUチップの靴はみんな捨て寸0設計なんでしょうか。そのおかげでコロンとした魅力的なデザインになっているのだとは思いますが、その分失うものも多い気がします。

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シャンボードの革質

シャンボードはリスレザーというパラブーツ社オリジナルのレザーが使われています。
リスレザーはオイルを多く含んでおり、新品時は染み込んだオイルが表皮に出てきて白い粉を吹いたような状態になります。
これは少しブラッシングすればすぐ元通りになり、もともとオイルなので油分が戻ってつっやつやです。

ツヤについては、磨いていくうちにかなりギラギラしてきます。
もともと油分が多い革であることもありますが、最近は山羊毛ブラシで軽くブラッシングするだけで濡れたようなツヤ感がでます。JMウェストンのゴルフのような鈍いツヤもいいですが、シャンボードのようなわかりやすいツヤも見ていてうっとりします。

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また、噂通り水にはかなり強く、ビッショビショになってもよく乾かしてブラッシングするだけで元のツヤに戻ります。
旅行や出張などには欠かせない存在です。

シャンボードの経年変化

革の経年変化の様子はこちらでまとめています。

JM ウェストン ゴルフ(J.M WESTON 641 GOLF)ロシアンカーフの抜群の革質

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JM ウェストンのゴルフです。
マイファーストウェストンであり、目に入れても痛くない品です。



概要

ブランド J.M. WESTON(ジェイエムウエストン)
モデル 641 GOLF OXFORD
ブラック
ラスト ラスト31
アッパー ロシアンカーフ(BLACK RUSSIAN)
ソール リッジウェイソール
サイズ 7C
定価 ¥118,800(税込)
購入日 2018年5月31日
購入場所 J.M.WESTON 青山店

購入のきっかけ

きっかけは何と言ってもロシアンカーフです。通常のカーフとは違い、少しざらつきがありながらも独自のツヤがあるロシアンカーフ。いつかは欲しい欲しいと寝ながら妄想していましたが、なんとロシアンカーフのゴルフは製造終了するとの噂。

いてもたってもいられず、仕事の昼休みにウェストンの青山店にお電話。仕事のふりしながらお電話。
直接上記事実を確認したところ、本当でした。在庫は今店頭にあるものだけとのこと。

すぐにでも買いに行きたいと思いましたが、そこは1日寝かせます。なんせ10万超える商品です。
10万の靴なんて正気の沙汰ではありません。軽く沖縄くらいに旅行に行けます。
1日経ってもやはり欲しくてしょうがなかったら買いに行こう、、と心に誓いその日は就寝。

あくる日の朝、欲しくてしょうがありませんでした。

ということで仕事を早々に切り上げ、ウェストン青山店に小走りで向かうのでした。

JMウェストン青山店

ウェストン青山店は東京メトロ表参道駅から徒歩約5分ほど、おしゃれなお店が立ち並ぶ通りにあります。
入り口のドアはいかにも高級店、中途半端な冷やかしは寄せ付けない戦闘力があります。
私は一度胸の前で十字を切ってから入店しました。

店内は平日だったこともあり、他のお客さんはいません。戦闘力の高い店員さんの視線が全て私に注がれます。
私は平常心を装い、店内をひとしきり眺めます。
買うものはロシアンカーフのゴルフと決めているのにとりあえず一周します。なぜか私はいつもそうです。
欲しいものに一直線に行くとなんか恥ずかしいので、たまたま手に取った感をとりあえず出します。

ということで、ゴルフを手に取り、「ロシアンカーフのゴルフ、まだありますか」と無事に言えました。

フィッティング

無事にフィッティングの台につくことができました。
マイサイズのゴルフを店員さんが取りに行っている間、平常心を取り戻そうと瞑想していると、
別の店員さんがバックヤードから出てきます。
何か怒られるのだろうか、とドキドキしていると、なんと瓶入りのおしゃれ炭酸水をプレゼント。
まさかのプチサプライズです。一番モテるやつです。一瞬で飲み干しました。

肝心のフィッティングですが、ウェストンのフィッティングといえば泣く子も黙る万力締めです。
足の四方八方を強烈に締め付け、購入初日は近くのコンビニにすら行けないという万力締め。
「10年後に自分の足にフィットする」なんて言われてますが、10年後には死んでるかもしれません。

ドキドキしながら自分の足を計測してもらい、お勧めサイズを履いてみると、そこまで「痛い」という
感じはありません。感覚的に言うと「きっつ」と心の中でつぶやくレベルです。発声はしません。

その他にもハーフサイズあげてウィズを下げたもの、その逆、など3パターンほど試着しました。
私はあまり試着などで時間を取るのが申し訳なくてすごく苦手なんですが、ウェストンの店員さんからは「本気で合うやつ見つかるまで何着でも試着させたる」という強い意思を感じたため、私も珍しく遠慮なく試着できました。
そして結局一番最初にお勧めされたものが一番しっくりきました。さすがプロ店員。

サイズがいい感じとなれば後はもうなすがままです。
紙に住所書いたり付属品の説明受けたりしましたが、正直記憶が曖昧です。久々の大きな買い物に一種のハイ状態です。

フラフラしながら商品を渡され、いよいよ退店です。
来た時は圧倒的威圧感のあった扉も、いくぶんフレンドリーな感じです。

来た時より成長した自分を感じながら、店員さんにぎこちない会釈をして帰ろうとすると、何と雨が降っていました。
傘持ってないやー的な顔を私がしていたのでしょう、とっさに店員さんが私に、
「こちらお荷物にならなければどうぞ」と、なんと傘のプレゼント。まさかのサプライズ。
この店員さんは間違いなくモテます。

そんなこんなでとうとうウェストンのゴルフを手に入れたのでした。

履き心地

まぁ想像してましたが、初めのうちはパンッパンです。ソーセージ状態です。
一週間ほど毎晩室内で履き、馴染ませたつもりでしたが、1時間くらいで痺れてきます
今後の履き心地の変化などは、「経年変化」で記載します。

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サイド

革質

革質は独特です。ボックスカーフなどに比べて、分かりやすいギラッとした艶はありません。
が、少しざらついた表皮からは鈍い光沢が出ています。

また、触った感じもザラザラはしているものの、ものっすごく「詰まっている」感覚です。
詰まっているという表現は伝わりにくいのですが、いかにも雨などに強そうな感じです。

なぜだか分かりませんが、ずーっと眺めて痛くなる魅力があります。

経年変化の記録

履き込みによるシワのつき方、革質の変化などはこちらで記録しています。